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けんはんなプラザ東側です。
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歯周病について知っていますか?
身近に迫る歯周病
歯周病というと40、50代の方の問題だと思い安心なさっている方も多いことと思います。
しかし実際には、20代で74%、30代で81%の方が歯周病を経験されています。歯周病は多くの人にとって、今、自分が直面している問題なのです。
歯周病の発生と仕組み
以前は歯槽膿漏(しそうのうろう)と呼ばれていた、歯周病。
歯周細菌と呼ばれる細菌などが、歯周ポケットに入り込むことで、歯周病は発生します。
自覚症状を伴わない状態で進行していくため、歯や歯ぐき、そして骨までも、いつのまにか再生不能に陥っているというケースも少なくありません。
歯を支える骨が溶けてしまうことで、歯を支えることが困難になり、やがて自然に抜け落ちてしまうということもありますので、歯周病の早期発見が求められます。
歯周ポケットについて
「歯周ポケット」という単語は、よくテレビや健康系の雑誌など、すっかりおなじみですね。
健康で問題のない歯ぐきというのは、歯と歯ぐきの間にある溝(歯周ポケット)の深さが0~2mmということが一般的なのですが、歯周病におかされてしまうと、なんと2mm以上という深さにまでなってしまうのです。
歯周ポケットからは細菌が入りやすいですから、未然に歯周ポケットが深くなることを防ぐことが重要です。
歯周病の進行具合のチェックと歯周ポケットの深さの測定
歯周ポケットの深さは、歯周病の進行具合と密接に関連があります。
測定には、ポケット測定器(右写真)という、専門の測定器を用います。
歯周ポケットの深さによって、歯周病の進行具合の目安があります。
0~2mmの場合 | 健康で問題ない歯ぐきであるか歯肉炎であることが多い |
2~4mmの場合 | 歯周病の初期段階 |
4~6mmの場合 | 歯周病の中期段階 |
6mm以上の場合 | 治療に時間のかかるほど進行してしまった歯周病 |
少しでも不安がある方は、歯科医院で歯周ポケットの深さを測定されるとよいでしょう。
手軽にできる歯周病チェックシート
歯ぐきに隠れていた部分まで出てきて、歯が長くなってしまった気がする |
歯ぐきが膿んでいたり、血が出るなどして、引き締まっていない |
硬いもの(おせんべいなど)を噛み砕くことができなくなった(できる自信がない) |
歯磨き後のゆすぎで、赤い水が出てきた |
口臭がきつくなった気がすると指摘される、または自覚している |
最近、歯ぐきが赤色、紫色っぽくなってしまった |
口を開けたまま寝てしまうことがある |
安定していない歯があり、気になっている |
上の項目の中で、当てはまるものが1つでもある場合、早めに歯科医院で診察を受けましょう。
歯周病が進行する前に、早期発見が大切です。
歯周病の原因
歯周病と生活習慣の関係性
間違った生活習慣は、歯周病の悪化の原因となります。
1 歯磨きをしない
2 タバコを吸う
3 ストレスが日常的にかかる状況にある
4 歯ぎしり、噛み締めるという癖が治らない
5 睡眠時間が一定でないなど不規則、不健康な生活をしている
6 栄養が偏った食事、偏食傾向が強い
これらの要素が歯周病とは密接に関わっているため、歯周病は生活習慣病と言われています。
歯周病と糖尿病の関係性
写真(右)は、血糖のコントロールが良好ではない、患者様の歯ぐきの状態です。
糖尿病の6番目の合併症として知られている、歯周病ですが、この2つは片方がもう片方の疾患を悪化させるなどという負の連鎖を持っています。
歯周病があることで、歯周細菌という細菌が全身に血管を通して歯ぐきから巡られてしまい、大変な悪影響をおよぼすのです。
歯周病と全身疾患の関係性
歯周病の原因の歯周病菌という菌は、全身のあらゆる疾患との関連があります。
糖尿病はもちろんのこと、肺や心臓に歯周病菌が入り込むことで、それぞれ「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)」、「感染性心内膜炎」になる可能性があります。
近年では、「腎炎」、「関節炎」、「発熱」、「骨粗しょう症」との結びつきもあるのでは?と考えられています。
さらに、妊婦の場合、「低体重児出産」、「早産」というリスクもうまれるため、歯周病の予防、治療はとても大切なのです。
歯周病とタバコの関係性
重度歯周病の患者の、なんと90%が喫煙者であるというデータもあるほどで、非喫煙者よりも治癒が難しいともされています。
高齢者になればさらに、悪化してしまい治療が難しいこともあるのです。
タバコが歯周病に及ぼす影響として、以下のようなものがあります。
1 歯に歯磨きでは除去するのが難しい歯石(プラーク)の付着がしやすい
2 歯周病菌に抵抗する歯周組織の能力が弱まってしまう
3 歯周病の治癒に時間がかかってしまう
歯周病と口呼吸の関係性
「くちこきゅう」という呼び名でしられる、口呼吸(こうこきゅう)は、鼻で呼吸をせず、口により呼吸をしてしまうことを指します。
朝起きると、口がカラカラだという方は、口呼吸の可能性があります。
口の中が乾燥してしまうことで、歯ぐきが腫れてしまうことで、歯周病の進行の温床となってしまいます。
写真(右)のような、口呼吸防止テープ(もしくはセロハンテープでも代用可能)を使用してみるのもいいでしょう。
顕微鏡検査のススメ
歯周病治療について(歯周病が薬で治る!?)
歯周病治療といえば昔から歯磨き指導と歯石を除去したりする歯のまわりのお掃除がどの歯科医院でもされている基本的な治療です。
しかし、この基本的治療をしても、一生懸命歯磨きしても、なかなか歯肉の炎症が取れず、歯肉の腫れや出血・口臭で悩まれ、歯周病で歯を失う方がおられることも事実です。
ところが、簡単に薬で治す方法がみつかったのです。
原因である菌を特定し、薬でその菌を退治する事ができるようになったのです。
この治療法は21世紀に入ってから行われている方法で最新式の治療方法「顕微鏡を使った歯周内科治療」です。
初診の菌の状態です。
カビ、歯周病菌が多数見られます。
1週間後の非常にきれいになった菌の状態です。
本来いるべき正常な菌は残っています。
歯周内科治療の治療方法
この治療方法には4つの大きなポイントがあります。
①位相差顕微鏡での菌の確認
②細菌の除去薬剤の内服
③カビの除去薬剤あるいはカビとり歯磨き剤での歯磨き
④除菌後の歯石とり
特に①は非常に大きなポイントです。位相差顕微鏡でお口の中の菌を確認しなくてはなりません。歯周病菌がいるのか、カビが多いのか、あるいは非常にきれいなのか。位相差顕微鏡で確認しないと、お薬の選択ができないのです。